キガリでは、バイクタクシーが主な足となります。便利。

ルワンダ3
ランドセル背負ったおっさんに遭遇。


ルワンダ虐殺記念館に行ってきました。



ルワンダ内戦とジェノサイド(虐殺)

1994年4月から7月にかけて約100万人の犠牲者が出た出来事。

事の発端はフツ族ツチ族の民族間の対立でした。

ルワンダの地には大多数のフツ族、少数派のツチ族、ごく少数のトゥワ族の3つの民族が住んでいました。

ルワンダがベルギーに統治される時代に優遇されていたツチ族に対して多数派のフツ族は不満を持っていました。

やがてフツ族が政権を握るようになってくると、迫害を恐れたツチ族は難民として隣国へと逃ました。
ツチ族の難民達はそこで政治的、軍事的に団結していき、ルワンダ愛国戦線と言う組織が結成され、ルワンダ政府軍との間で戦闘を繰り返すようになります。
1993年に一度はルワンダ政府との間で停戦協定が結ばれました。

しかし、1994年4月6日、フツ族の大統領の乗った飛行機が撃墜されました。犯人は不明ですが、フツ族の人々はツチ族の犯行と断定して、再び戦闘が開始されると同時に虐殺も開始されました。

フツ族住民はツチ族住民を老若男女関係無く皆殺しにしていきます。

ラジオ放送では「ツチ族のゴキブリ共を皆殺しにしろ!」と言う内容の放送が流れ続けます。フツ族の人々は洗脳されてしまいました。

今まで同じ村で近所に住んでいたフツ族の人々が突如殺人鬼となり、ナタで叩き切る、棍棒で殴り殺すと言う残虐な行為が横行します。「お金を払うから銃で殺してくれ。ナタで殺されるのは苦痛だ。」と懇願するツチ族も居たそうです。
拷問として手足や陰部を切り取る事もあったそうです。

ツチ族を殺したくない!」と虐殺を拒んだフツ族も虐殺の対象となり、拷問を受けて殺されました。

ほとんどのツチ族女性はフツ族によってレイプされました。その結果、強制的に妊娠させられたり、エイズや性感染症にかかりました。
妊婦は腹を割かれて胎児を取り出され、夫はその胎児を食べるよう強制されたそうです。
赤子は死ぬまで岩に叩きつけられたそうです。

逃げようとするツチ族も、フツ族民兵の検問所で捕まりました。ルワンダ国民の携帯するIDカードに民族がフツツチかが書かれているので、逃れる事は不可能。
車から引きずり出されて銃で撃たれるか、ナタで叩き切られて殺されました。

市長の勧めで教会に逃げ込んだツチ族2万人が大規模に虐殺された。市長はフツ族で、人々を助ける為ではなく、ツチ族を1箇所に集めるのが目的だった。市長も教会も虐殺の協力者だった。

ルワンダ6
ベルギー兵士も攻撃の対象となって10名が拷問を受けた後虐殺されました。
この部屋の隅で手榴弾によって爆殺されたそうです。

そんな残虐な出来事が約20年前のルワンダ全土で100日に渡って起こっていました。

ルワンダ2
GENOCIDE NEVER AGAIN (虐殺が二度と起こりませんように)


そんな出来事が起こっているにも関わらず、国際社会はルワンダを見捨てた。
同時期に起こっていた東ヨーロッパのボスニア紛争には積極的に介入したが、アフリカの資源も無い小さな黒人の国ルワンダの問題に介入する事には消極的だった。

国際連合は、ルワンダでジェノサイド(虐殺)が行われている可能性を把握しているにも関わらず、目をつむった。

首都キガリの学校では、ベルギーの治安維持部隊が警護していた。
2000人のツチ族が虐殺を逃れて、そこに避難していた。周りは殺人鬼と化したフツ族に取り囲まれているが、ベルギー部隊の兵士に警護されている限りは手出し出来ない状態であった。
しかし、突然ベルギー部隊は警護任務を放棄して撤兵してしまう。直後周りを取り囲んでいたフツ族によって、後に残されたツチ族2000人全員が虐殺される。

この出来事は映画化されてルワンダの涙と言う映画にもなっている。


ルワンダ4
ホテルルワンダと言う映画にもなっている。



4月6日から続いた戦闘と虐殺は、3ヶ月後の7月18日にルワンダ愛国戦線が政府軍に勝利すると言う形で終結する。
虐殺を行った罪で投獄されたフツ族十数万人。
虐殺に加担した200万人のフツ族ツチ族の報復を恐れて周辺国へ逃れて難民化した。


と、ルワンダで起こった出来事をまとめてみました。

今ではこんなに平和な国が、過去にそんな出来事を経験していたんだな。そういえば、中学生の時NHKのドキュメンタリー番組で観て、ショックを受けた。
橋から突き落とされて上から撃たれる人の映像、ナタで叩き切られる映像も見た記憶がある。
でもそれはアフリカで起きてる事で、遠い出来事だった。
ルワンダを訪れて、ここで起こった虐殺について深く知る事が出来た。
暗い過去を持つ国だけど、そんな過去を感じさせない発展を遂げているルワンダ。何か日本と似ている気がする。

ルワンダ11

過去に起こった事に対して、結局人に聞く事は無かった。
ルワンダ人にとって思い出したくない過去を無理やり思い出させる事は出来なかった。


ルワンダ7

ツチ族もフツ族も同じ土地に住む隣人同士。
もう二度と虐殺が起こらない事を願います。
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